
色々な事が重なって、息子ろろは学校行くことをやめました。
何度か無理に連れて行ったり、説得して連れて行ったり、
出来る限りの手を尽くしましたが、あるとき考えを替えました。
親として出来ることは、彼に寄り添うこと。
どうしても行けないのだから、行かせることを第一にするのではなく、
彼を活かすことを第一にしようと、決めました。
そう決意したら、息子も私も、とても気が楽になり、朝の嫌な雰囲気が一気に変わりました。
学校に行かなくていい。
その選択が、彼の眼の色を変えました。
大好きな本をそろえてやり、終日読書三昧。
シリーズものの映画にもなっていたので、中古DVDをまとめ買い。
字幕設定で、英語にも耳慣れてくれたらなぁと、何気なく思いつつ、夢中になって一緒に観ました。
平日私の仕事が休みの日は、博物館や美術館、そして山や川に出かけ、体験学習をなるべく意識。
理解ある職場に、何度か連れて行き、私の仕事を手伝ったり。
生きる力をつける。
そこだけは意識して、学校に行けない息子と向き合いました。
放課後、担任の先生には、会うことができました。
彼のネックはクラスメイトだったから。
皆がいなくなった放課後に手提げ一つで駆けて行って、宿題の授受をすることはできました。
校長先生の計らいで、学校玄関に来られれば、遅刻にはなるが、出席扱いして下さることになりました。
半年間、4年生の終わりまでそんな生活が続きました。
5年の春。
クラス替え。ほのかな期待を寄せました。
クラス編成によっては、教室にいけるかも。
朝、声を掛け、励まして、支度して、一緒に登校。
久々の朝の学校でした。
張り出された新しいクラス名簿を前に、息子と私は立ち尽くしました。
まさかの、Z君と同じクラスに…。
淡い夢は崩れ去りました。
Z君とY君は同じクラスにできない。
だから、どちらかとは同じクラスになってしまうのは避けられないのはわかっていたけれど。
他のメンバーを見ても、とてもろろが教室へ入れるものではないと確信。
担任も新しく赴任してきたばかりの方。事情なんてきっと理解していない…。
ああ、また一から出直しだなぁ。。。
見上げると、私達の心とはうらはらに、春の澄みきった青空が広がっていました。